テレビドラマ『カバチタレ!』
上記の漫画を原作としてドラマ化され、2001年1月11日から3月22日の毎週木曜22:00~22:54[3]にフジテレビで全11回が放送された。
全11回の平均視聴率は19.3%である。なお、原作の舞台だった広島では、現在も年に数回のペースで再放送がある。
原作から舞台が広島から東京に変わったり、主人公の田村勝弘や栄田千春が女性に置き換えられていたり、二人が大野勇に一時期恋をしたりするなど、様々な部分でキャラクター設定が大幅に変更されている。
登場人物の変更のほか、ドラマ版オリジナルキャラクターも多い。
先行して漫画からドラマ化された「家裁の人」のような重い雰囲気の社会派ドラマではなく、ひょんなことで出会った栄田と田村の周囲で展開されるラブコメディ部分と、大野事務所で繰り広げられる依頼者(受任者)側と相手側との攻防戦(法律バトル)を並行しながら同時展開する構成となっている。
香里奈のテレビ連続ドラマ初出演作。
登場人物[
田村希美 - 常盤貴子
主人公。28歳。両親を早くに亡くした苦労人で、第一話で親戚に預けていた弟を広島から東京に呼び寄せる。バイク店で働いていたが、社長から受けたセクハラに反抗したところ、解雇されてしまい、途方にくれていた時に、偶然知り合った千春から、解雇予告手当を請求するようアドバイスされる。その後は喫茶店のウェイトレスとして働きながら、千春の補助者として事務所でアルバイトをする。優しく正義感の強い性格が災いし、多くのトラブルに見舞われるが、「信じる者は救われる」という信念のもと、持ち前の明るさと粘り強さで乗り切っていく。その姿勢は千春や大野、後に戦うことになる生田にも高く評価され、「本気で法律を勉強して、行政書士にならないか?」と勧められるほどである。
栄田千春 - 深津絵里
大野行政書士事務所に勤める行政書士。28歳。子供の頃、教師をしている父が「人を信じろ」というあまりに、相談に来たいじめられっ子を救えず、死に追いやってしまったという場面を目の当たりにし、「信じる者は救われない」という信念を持つようになった。以降父と不仲になり、実家には何年も帰っていない。仕事は素早く正確。普段は強気で冷静、かつ理屈っぽいが、想定外の事態に遭遇するとパニックに陥り、思考が停止してしまう。正反対の性格の希美とは時にぶつかることもあるが、いい男に弱く、正義感と結婚願望がとても強いという共通点があり、行動をともにするうちに彼女を親友と思うようになる。
田村優太 - 山下智久
田村の弟。16歳。高校生。よくトラブルに巻き込まれる姉を常に心配している。高校の女子にはもてるのだがあまり上手くいかない(本人曰く「今年は女難の年」)。最終回では春奈と結婚することを決める(年齢が16歳のため婚姻届は提出していない)。
大野勇 - 陣内孝則
大野行政書士事務所の所長である行政書士。42歳。離婚経験があり娘と二人暮らしで、また鉄人28号が好きという設定が追加された。時々鉄人の(白黒の)カットが入ったり、相手が包丁を持って押しかけてきたときでも鉄人のテーマソングを聴きながら弁当を食べるなどギャグ面が強いキャラクターにされている。
宮城京子 - 篠原涼子
女性警察官。25歳。最初は交通課勤務だったが生活安全課に異動させられる。自分は正義であると信じている。千春とは犬猿の仲。大野と交際している。喫煙者[4]。
金田銀四郎 - 岡田義徳
大野事務所の所員。23歳。原作とは違って資格は持っておらず、千春にあごで使われている。千春に恋心を抱いており告白するシーンもある。原作の田村に近いキャラクター。
小原春奈 - 香里奈
優太の彼女。16歳。時々優太の言動に幻滅することがあるが、最終回では海外へ飛び立つ前に優太と結婚することを決める。
長谷川幸男 - 岡田浩暉
大野事務所の所員で有資格者。30歳。千春の先輩に当たる。キャラクター的には原作の金田に近く、以前は給料の3分の2をキャバクラ通いに注ぎ込んでいた。
重森寛治 - 田窪一世
原作と同じく、大野事務所の補助者であり、共に事務所を立ち上げた一番の古株。45歳。
加藤マキ - 伊藤さおり(北陽)
大野事務所の事務員。24歳。最終回で長谷川と結婚する。
生田加寿子 - 小林聡美
弁護士。35歳。一時は大野に協力を求めることがあったが最終回で大野を弁護士法違反で刑事告発しようとする。大野の天敵。卓球が得意で、休日には練習場へ足を運ぶ。